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激動の2020年

激動の2020年が過ぎようとしています。私たち家族にとっては、渡米した2019年から激動が続いています。

 

2019年の春・・家も車も肩書も財産も投げ打って、大好きな家族や友人に別れを告げ、幼い4人の子を連れ、1年間有効のビザだけを携え、知り合いが誰1人いない異国の地にやってきました。

 

常識知らずで片言の英語しか話せないアジア系マイノリティとしての立場。外国人なので受けられる公共サービスも限られ、アウェイ感を感じる日々。そして迎えたパンデミック。文字通り、数ヶ月先の自分たちの立ち位置さえ分からない状態でした。

 

全くのアウェイな地に立ち、大人も子供も、自分の未熟さを痛感しました。気持ちが小さくなり潰れてしまいそうなこともありました。その中で、知ったかぶりや大丈夫なふりをせず、未熟さを曝け出し助けを求める勇気がいかに大事かを学びました。弱さを隠して1人で小さくまとまるよりも、曝け出した方が、より人と強く繋がることができることも身をもって知りました。

 

そして、子供達の「今の瞬間を生きる」パワーは絶大でした。彼らの関心ごとは今日どんな鳥をみたか、今日の月がどうだったか、明日誰と遊びたいか。数年先がどうだとか、全く気にしていません。先が見えず大した予定もない分、私も子供達や夫が今の瞬間を生きる事をかつて無い程にエネルギーを注いで応援することができました。同じ屋根の下にいても子供達の興味は様々。それを支援する私の仕事はマルチタスクで、その過程で私の英語力も交渉力も、そして図太さも格段に成長しました。

 

気づけば、2019年〜2020年は子供たちがかつて無い程伸び伸びと成長した年でした。雪が降れば何時間も雪で遊び、一日中お絵描きや粘土をしてみたり、何時間も穴を掘ってミミズを探したり。子供達はどこからでも遊びや学びを見つけ出してきました。学校では、英語が分からない弱い立場でも自分なりの成長に注目して学校生活を楽しむことができました。そして、私も、子供たちが今の興味に没頭できる1日1日の連続にこそ価値があると確信し、それを体験できる超不安定な立場にむしろ感謝したくなる時さえありました。

 

2021年も、まだまだ不安定な日々が続くと思います。家族が今の瞬間を生きるベースを守るべくコーディネートしながらも、その過程で私自身が誰よりも成長したいと思っています。どうぞ皆様もお元気で、良い年をお迎えください。