ブログ・コラム

Blog・Column

変化の秋

こちらはすっかり秋。楓を中心とした紅葉樹と針葉樹の混じった森の中に湖が点在しているこの辺りには気軽に楽しめるハイキングコースがたくさんあります。黄色と赤と緑のモザイクの景色に陽がさして湖面に映える様子を見ながら、スーッと澄み切った空気の中でウォーキング。子ども達はリスや野鳥を観察しながら気ままに道草。末っ子のポケットにはあふれんばかりの石ころとどんぐり、手にはいつも棒切れ。我が家にとっては、ハイキングが大人も子供も楽しめる週末の恒例行事となっています。目的地も時間も気にせずぶらぶら楽しんでいると子供達も思いつきで色んな話をしてくれます。お金もかからないしコロナの影響もない貴重な時間です。

さて、9月末から学校が始まり、weekdayはわりと忙しくなりました。新システムと未決定事項だらけでどうなることやらと思いましたが、新しい学校に入学した長女と次男、進級した長男の皆が口を揃えて学校が楽しいと言っています。

今日は娘の新しい学校生活について少しご紹介します。

娘は6年生でこちらではMiddle School(中学生)です。普通は6−8年生が同じMiddle Schoolに通いますが、私たちの町では2年前から6年生だけの中学校と7、8年生の中学校に分けてしまいました。町に7校ある小学校から1つの中学校に集まること、教科毎にクラス移動をする(大学のような)新しいシステムに慣れることなど、大きな変化を経験する多感な年齢の子供達に手厚いフォローをする為に切り離された新しい一学年だけの学校です。Growth MindsetとResponsive Classroomを掲げた新しい気風の学校です。校長先生は元弁護士の陽気な黒人女性です。

コロナの感染対策のために生徒達はAll remoteかHybridを選択することになりました。Hybridは基本的に週2日間登校して3日間オンライン学習をしますが、娘は英語が母国語でないことから特別配慮をいただき週4日間登校し1日だけオンライン学習をしています。生徒全員にノートパソコンが配られあらゆる教育ツールにアクセスできるアカウントとemailアドレスが割り振られました。

学校では、本来だと、大学のように個人に割り当てられた(選択した)時間割を基に自分でクラス移動をするので決まったクラスメイトはいなかったのですが、コロナの影響で大きなシステムの変更が行われました。同じような科目を選択する生徒達をグループ毎にまとめ、そのグループで一緒にクラスルームを移動するように変更されたのです。できるだけ多数が交錯する機会を避けることや感染追跡や学級閉鎖(学校閉鎖ではなく)を可能にする為です。そういうわけで、娘には一緒に過ごすクラスメイトができました。英語を母国語としない生徒が集められたので、多国籍な9人組です。アジア、ロシア、ヨーロッパ、アフリカ、南米出身の子供達です。英語はみんな発展途上で文化も考え方も様々です。先生方は、お互いの違いを認め称え合おう、間違いは学びのチャンスだという意識を繰り返し教えます。そのため、そのクラスメイトはのびのびと間違えることができます。娘は小学校の時よりたくさん発表するようになり学校の授業が楽しいと言います。宿題は科目毎にたくさん出されますが、彼女なりに前向きに取り組んでいて成長を感じます。質問や相談がある時は、子供たちは気軽に先生にメールを送っていますしすぐに返信があります。生徒の要望が多く授業時間が変更になった例もあります。学校が始まる前は未決定事項が多いことが不安だったのですが、Responsive Classroomなだけあり、とりあえず動き出して必要に応じて変更しながら作り上げて行こうということだったのかと妙に納得しました。

娘は課外活動として、トランペット、サッカー、MITのSTEM教育、Greenteam(環境活動)にも取り組んでいます。習い事は基本的に6週間ほどの短いタームに区切られているので気負わず色んなことにチャレンジできます。とくにMITのSTEM教育は面白かったのでまたいつか報告します。