自粛生活
私たちが住むMassachusettsでは外出制限が始まって1カ月以上経ちました。不自由なことも多いですが、それなりに慣れてきたので現在の日常をまとめてみます。
・交通
私たちの町はいわゆるロックダウンではなくあくまで自粛要請(stay-at-home advisory)なので、公共交通機関は動いていますが乗客は少なくなりました。接触感染を防ぐために歩行者用押しボタンは使えなくなり、サイクル式の信号に変わりました。車の交通量が減り、黄色い点滅信号に変わった交差点もあります。
・町の様子
Essential worker以外の職種には自粛要請がでており、ほとんどの店が閉まっています。レストランはTake outとDeliveryのみ許可されています。テレビのニュース番組のキャスターやアナウンサーたちは皆自宅から中継していますから、飼い犬や子供たちが登場してくる時もあります。
・医療
あふれる患者に病院だけでは対応できず、コンベンションセンターや宿泊施設などが病院に様変わりしています。各地にドライブスルーの検査場が設けられています。Corona virusに感染したかもしれないと心配な人は、自宅から出ず、buoyという無料のOnline サービスにアクセスします。症状を選択していくと必要な情報が提供されます。いざ医療機関を受診するときにも直接受診はできず必ず事前連絡が必要です。
・買い物
スーパーやドラッグストアは営業しています。早朝5−7時に高齢者時間帯が設けられています。店の大きさに応じてsocial distanceが保てるように人数制限があるので、入り口の前にスタッフと警察官が立って整理しています。客が1人出る度に1人入店が許可されるので店の前は長蛇の列です。客は消毒液で拭かれたカートが渡されます。レジでも前の人と間隔を開けて待ちます。エコバッグは使用禁止となった代わりにレジ袋が課金されなくなりました。スーパーから買ってきたものは自宅で一通り拭き上げることが推奨されています。小さな商店は、配達をしているところもありますし、店を閉じて食糧の詰め合わせをオンラインで受け付けて時間帯を決めて駐車場で受け渡しをしているところもあります。
・学校
私たちの地域では、子供達の学校はVirtual classroomとしてGoogle Classroomを使っています。先生や生徒の会話や情報交換はそこに集約され、課題の提出もvirtual meetingもできます。毎日あらゆる課題やonline toolが紹介されますが、提出が必要なものは限られています。週に何度か先生がリアルタイムで質問に答えてくれる時間帯もあります。ELLや音楽や体育など、スペシャルアクティビティの先生も独自にGoogle classroomを作っていて、希望する生徒は参加できます。子供達には高校卒業まで使える個別のアカウントとパスワードが配られ、町の教育委員会があらゆる民間のオンライン教育ツールやアプリに契約してリストアップしアップデートされるのでそれにも自由にアクセスできます。その中から課題が出されることも多いようです。もともと、学校では1人一台のパソコンが提供されていたので、自宅で子供が自由に使えるパソコンがない家庭は学校から貸してもらうことができます。
・友達付き合い、アクティビティ
複数の人が手に触れるような遊具やバスケットコートなどは全て閉鎖されています。我が家は晴れた日は必ず一度は野外に出て運動するようにしています。習い事はキャンセルになったものもありますが、我が子のダンスやトランぺットの授業はバーチャル授業やアプリを使った授業に切り替わりました。立ち上げたばかりだった大人版ELL classもZOOM授業に切り替えました。子供たちは友達とZOOMを介して会っています。イタリア人のお母さんがZOOMでピザ作りを教えてくれたこともあります。ZOOM birthday dance partyに招待されたこともありますし、誕生日の子の家の前を”Happy Birthday”と書いたポスターを掲げて5、6台の車でパレードしたこともあります。
・公共サービス (図書館)
図書館は閉鎖されていますが、オンラインサービスが充実しています。各図書館が連携して相互アクセスできるようになり、離れた町の電子図書カードを作ることができます。そうすることで、使える電子媒体が一気に増えました。電子図書やオーディオブックの他、あらゆる新聞、雑誌、映画、教育アプリへのアクセスが電子図書カードを使って可能です。これで日本の雑誌や新聞も読むことができます。
自粛生活は長期化すると思われます。みんな、あらゆる工夫をしながらStay at home、Stay connectedに努めています。日本の皆さんも自粛生活を心身ともに健康に乗り切られるよう願っています。